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其の二】『列仙全伝』立伝仙人伝記所在索引【第一部】

 (※本索引は、文藝論叢第63号に発表したものを基礎としています。)

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 今回は『列仙全伝』に立伝されている個々の仙人の伝記資料にはいかなるものがあるかを調査研究した結果を索引として発表する。

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【凡例】

一、全体を二部構成とし、第一部では『列仙全伝』と関係の深い仙伝類(例えば『広列仙伝』や『消揺墟経』)における伝記の有無を明らかにし、 あわせて『列仙伝』・『神仙伝』などの代表的仙伝類における立伝の有無を示すこととする。第二部では、その他の仙伝類における伝記資料の所在を示すこととしたい。

一、主に採集に用いた叢書類の書誌的事項は以下の通りである。

一、第一部に用いた典籍は以下の通りである。書名の後の数字は冊数あるいは巻数である。

一、諸本の中には、版本により異同を有するものもあるが、特に注意を必要とするもののみ記した。また『雲笈七籤』や 『説郛』と対校したものもあるが、これも異同のある場合のみ記した。

一、採集に用いた資料の中には、いわゆる仙伝類とは異なり、小説類に属すような典籍も含まれるが、『列仙全伝』の性格から考え、 また広く仙人像の受容のさまを探る上でも、また民衆の憧れ希求した仙人像がいかなるものであったかを探る上でも重要な資料と なると考え、伝記採集資料に含めた。

一、また同様な理由で『列仙全伝』成立以降(明萬暦期以降)の典籍も併せて採集した。

一、配列は、原則として大漢和辞典における画数順に拠った。但し、パソコンによる作成であるため、大漢和辞典における画数と表記された 実際の文字とは異なる場合が多い。

一、第一列目は『列仙全伝』に立伝されている仙人名を配した。第二列目には『列仙全伝』での巻数を記した。 附伝で立伝されている仙人名も挙げたが、その場合は、二列目の巻数のあとに(附)と注記した。

一、第一部では、第三列目の一行目以降に資料名(略称)を挙げ、二行目以下に立伝の有無及び巻数を記した。

一、『列仙全伝』の仙人名については、可能な限り字・号・別名・幼名なども記した。(他書に見えるものも併記した。) 【】内は文字の異同を表し、()内は号・別名などである。

一、『列仙全伝』に立伝されている仙人と同姓同名であるが、同一人物かどうか俄かには判断し難い人物も存在するが、 明らかに別人と思われる者以外は、今回は詳しい考証はせずに挙げることとした。また逆に異名ではあるが同一人物と 考えられる者についても、詳細な考証は抜きで挙げた。また、『列仙全伝』では同一人物と思われる者が二度にわたって 立伝されている場合もあるので、その場合は「※参某」と表示した。 (例)木公※参東王公

一、筆者の管見の及んだ範囲での仙伝資料を用いたため重要な典籍が抜け落ちている可能性もあると思われるので、 諸氏のご教授をお願いしたい。また、校正などを充分になしえなかったため、巻数などにも誤りが多々あると思われ、 併せて諸氏のご批判ご指摘をお願いしたい。

一、本索引は2004年度真宗綜合研究所個人研究の成果の一部である。

一、本索引作成途中において、『列仙全伝』の版本間に重大な異同があることが判明したので、記しておく。 それは、巻八に立伝されている人物が目録においては各本共通して「盧六、李賤子、張留孫、呉全節、 黄公望、張仙姑、張模、趙友欽」となっているが、慶安三年版和刻本及び台聯國風出版社・中文出版社聯合印行版の 『絵図列仙全伝』(一切の記載がないので、何年の版本であるか不明。)では、「盧六」のあと六名(李賤子から張模まで)の 伝記本文が欠落している。

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