大拙と真宗

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『盤珪禅師語録』
[ばんけいぜんじごろく]
一冊


大谷大学図書館蔵
紙本印刷 冊子 縦14,9×横10,5
昭和16年(1941)


 江戸時代前期の臨済宗の僧盤珪永琢(1622〜93)の語録を編集・校訂した著作。内容は語録篇と行業篇から構成される。語録篇は「御示聞書」や祖仁逸山編の「法語」、編者である大拙が、諸書から摘録した「補遺」などを、行業篇には、山堂智常編の「行業曲記」や祖仁逸山編の「行業略記」などを収録する。盤珪は播磨国揖西郡浜田村(現姫路市)の出身で、赤穂の随鴎寺の雲甫元祥に師事して得度し、その後、備前の三友寺の牧翁祖牛に3じて法を嗣いだ。また、臨済禅の一般的な特質である公案禅の形骸化を批判し、人は誰でも「不生の仏心」を具有するという不生禅を説き、平易な話し言葉で教えを広めたことで知られる。本品は岩波書店から刊行された初版本である。


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