2004年度 卒業論文

情報型Webサイトにおけるユーザビリティの研究
−人文情報学科用ポータルサイトの構築−


人文情報学科 人文情報学分野
0148108  湊 美穂


概要


 私は、この論文で「Webユーザビリティ」をテーマにしました。「ユーザビリティ」とは「使いやすさ」という意味です。

 今日ではインターネットの普及により、様々なWebサイトを閲覧でき、情報を受信できるようになりました。そのため、どこにいても様々なことが知れるようになり、とても便利になったと思います。しかし、果たしてそのWebサイト全部が全部分かりやすいといえるのでしょうか。例えば、調べたいことがあってもそれに関するページを表示しているはずなのに、なかなか目当ての情報が見つからないことが多々あります。また、何回も画面をスクロールさせて見つけたページが、非常に分かりにくい部分に表示されていること、やけにフレームやバック画像、音楽などのページを飾る部分が凝っていて情報の中身は空っぽだったということもよくあります。これからの情報の発信者にとっても受信者にとっても「分かりやすく使いやすい」ということは、Webサイトに限らず様々なものに当てはまっていくことだと思います。

 ここでは、本当に使いやすくて見やすいWebサイトは、一体どのようなWebサイトなのかを考えて、既存の大学側が製作している「人文情報学科のページ」のどこが使いにくいかを挙げ、どのようにすれば使いやすくなるかを考えてユーザを人文情報学科の学生に絞り、私自身も「大谷大学人文情報学科の学生のためのポータルサイト」を製作しました。

 論文では、人文情報学科のポータルサイトの必要性について論じています。ポータルサイトとは、インターネットの入り口となる役割を果たすWebサイトです。次に既存する人文情報学科のページについて述べています。今は、私が見て指摘した時とページが更新されているので、そのため少し変わっていてリンクの部分が分かるようになりました。前よりは分かりやすくなっていますが、分かりにくい部分と使いやすい部分を挙げて、どのようにすれば使いやすくなるのかを考察しました。

 次に、自分が製作するWebサイトのページ案を構想、デザイン、考察していく過程を順に述べています。その中で「Webユーザビリティ」について述べ、果たして自分はユーザビリティについて考えてデザインできているのかを振り返りました。また、どのようなサイトが使いやすく、ユーザからの信頼を得られるのかということも考察しました。

 最後にできあがったサイトの工夫した点、もう少し考慮しなければならなかった点を含め結論を述べました。

 結論として、Webサイトを製作する際において重要視しなければならない部分は、情報の中身、つまり、「情報の内容」だということが分かりました。一見、非常によく出来た見栄えのページを目にすると、関心を引きますが、時間を掛けて情報に目を通した結果、内容が良くなければ一体何を閲覧者に伝えたいのか分かりません。まず、情報の中身をよく考えること、次に大事なことは見栄えよりも、情報の配置の仕方だと思われます。情報の配置方法を統一することによって分かりやすくなります。見栄えにはそんなに時間を費やさなくても、情報の内容、配置方法により使いやすく見やすいページになることが可能です。

 人文情報学科ポータルサイトとしては、情報収集には力を入れましたが、もう少し早いうちから作業に取り組みたかったです。学生にとって本当に必要な情報は何なのか、私の一方的な意見だけではなく、周りの人に多ければ多いほど、どのような情報が必要であるかを事前にアンケートを取るなどして意見を聞けば良かったです。

 また、情報を取り扱って考察を繰り返した結果、多々ある情報の中から、いかに正しい情報を発信者の立場なら製作すること、受信者の立場なら選択することが、これからの情報化社会に向けて課題になっていくだろうということを学びました。



卒業論文 本文 minato.pdf
人文情報学科ポータルサイト