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『盤珪の不生禅』 [ばんけいのふしょうぜん] 一冊 金沢市立ふるさと偉人館蔵 紙本印刷 冊子 縦17,7×横10,6 昭和18年(1943) 江戸時代前期の臨済宗の僧盤珪永琢(1622〜93)の禅法である「不生禅」を論じた著作。不生とは、「そのまま」の意で、それは後天的に生じたものでないとすることとされる。不生禅とは、仏心が不生のものであるとし、人は生得的に不生の仏心を具有するのであるから、「そのまま」であることが坐禅であると説かれる。「不生」の概念は大乗経典に多く見られ、英文『楞伽経の研究』においても取り上げられているが、あらためて鈴木大拙は、盤珪の説法における「不生」の概念に注目することによって、その禅の特質を明らかにしたとされる。本品は昭和15年(1940)に東京の弘文堂から刊行された初版本の再版本である。 ※画像をクリックすると大きい画像をみることができます。 |