2006年現在、私たちの周りには様々なロボットが存在する。産業用として工場で稼動しているロボットや、ASIMOのような人型のロボット、AIBOといったペット型のロボットなど形も用途も様々である。どうしてこういったロボットが存在するのだろうか。どういった意図で作られたのだろうか。日本人が思うロボットというのは一体どんなもので、開発者はどんなロボットを作ろうとしているのか、ということをアメリカ人が思うロボットと比較して考察していく。
―目次―
はじめに
第1章 日本とアメリカのロボット
1-1 “ロボット”の誕生 1-2 日本のロボット 1-3 アメリカのロボット
1章ではまず“ロボット”という言葉がいつ生まれたのか、語源は何なのかということから入り、日本とアメリカの今日までのロボットの歴史を見ていく。
第2章 ロボットアニメ「鉄腕アトム」
2-1 日本の「鉄腕アトム」 2-2 アメリカ版「アストロボーイ」
2章では、 日本で放映された「鉄腕アトム」の内容や、作者である手塚治虫がこの作品に込めた想い、そしてアメリカで「アストロボーイ」として放映されたことについて触れていく。
第3章 ロボット工学三原則とロボット法
3-1 アイザック・アシモフの「ロボット工学三原則」 3-2 手塚治虫の「ロボット法」
3章では、アメリカで作られたロボットに関する最も有名な法律「ロボット工学三原則」と、手塚治虫が作った「ロボット法」のふたつを挙げ、アメリカと日本のロボットの捉え方の違いを見ていく。
第4章 結論
日本人はロボットを家族やパートナーとして捉える傾向がとても強い。これは日本人の昔からの思想であるアニミズム(人間の霊魂と同じものが広く自然界にも存在するという考え)が根底にあり、そこに手塚治虫の鉄腕アトムが現れ広く受け入れられたことによって、ロボットはこういうものだというイメージが創り上げられたものと思われる。
おわりに