TVゲームによる人間の感情や行動の変化―「影響論」を超えて―
0148073 寺島吉徳
はじめに
現在、TVゲームは、テレビだけでなく携帯・パソコンに至るまで幅広く目にするようになっている。しかし、このTVゲームの広がりは、未成年の暴力事件と
の関連性を見出し、暴力行為を加害者が行う一因ではないかという見方がある。
私は、このTVゲームの悪影響論は「TVゲームに対する一般的な認識不足」
が従来の悪影響論を通説的なものとしていると思う。そして、いくつかの未成年者の事件において、TVゲームを問題視している部分とは、どのような部分が
影響を与えるとして、危険視されているかを考察していこうと思う。
第1章TVゲームによる行動の変化について
日本では、アーケードゲームで「スペース・インベーダー」が人気を博し、1983年に任天堂から
ファミリーコンピュータが家庭用TVゲームとして発売された。このファミコン(ファミリーコンピュータ)
の爆発的な人気は、ドラクエ旋風といわれる社会現象も引き起こし、TVゲームを広く知れ渡らせることとなる。
そして、TVゲームの広がりと共に、熱中感覚や同一視の問題も指摘され始め、TVゲーム特性とそこからおきると
予想される影響論を考えてゆく。
第2章 TVゲームに誘発されたとする事例と対策
TVゲームに誘発されたと考えられる事件は、「酒鬼薔薇事件」に代表されるように、TVゲーム世代の
人間の行為と見なされている。また、その加害者が未成年である場合は特に、TVゲームの影響論が強調されるため、いくつかの事例で
TVゲームの影響論との関連性があるかどうかを考察していく。そして、このような事件の対策として、TVゲームに年齢区分
レーティングなどを行うCEROレーティングについても考えていく。
第3章 TVゲームに求められているものとは
TVゲームが独り遊びや引きこもりする人の遊び道具とみなされているのには、大きな誤解がある。
そこには、他のオセロや隠れんぼなどの遊びとは異なるTVゲームの魅力があると考えられる。
そして、TVゲーム(機)が数年ごとに、世代交代していることから人々が、TVゲームに求めるものは、次第に変化して
いるのではないかということを考察していく。
おわりに
TVゲームの影響論が、TVゲームによる影響なのかどうかを考察していく上で見えてくるのは、やはり、そこには
遠くからTVゲームを語ろうとする姿勢が映る。そして、こうした態度は「君子あやうきに近寄らず」ということわざが
あるように、TVゲームという,まだ影響など詳しく解明されていないものに対しては、近づかないで危険性だけを助長していると
考えられる。
私は、TVゲームに悪影響がまったくないとは考えていないが、今までの悪影響論の多くは、TVゲームの魅力や可能性という
面より、危険性ばかりを強調していると思われる。オンラインゲームという新しいゲームスタイルが広がりつつある今、
TVゲームを知ろうとする姿勢・意識こそが必要とされ、従来の悪影響論を超えるものとなっていくのではないだろうかと思う。