2004年度卒業論文要旨
音楽業界における著作権保護の現状と問題
− コピーコントロールCDをめぐって −

人文情報学科 0148054 四方浩司 


  今現在、音楽業界において著作権の保護に対して積極的に取り組まれるようになってきている。パソコンの急激な普及に伴い、音楽CDをオーディオ機器で「聴く」のではなく、パソコンで「聴く」という行為が一般的になってきている。そして「聴く」という行為からパソコンのハードディスクに音楽データを複製保存してCDメディアを介せずに「聴く」という行為に発展した。さらには、ハードディスクからCD-Rへ音楽データを保存してCD自体を「作成」してしまうという所まで発展してきている。この発展に対抗策として、レコード会社は「コピーコントロールCD」というものを採用した。本論では、このコピーコントロールCDは普通の音楽CDとどのように違うのか、コピーコントロールCDの採用前と採用後にはどのような変化があったのか、コピーコントロールCDの採用は正解だったのかなどについて追求する。

はじめに

第1章 コピーコントロールCDの現状と問題

コピーコントロールCDは一体どのようなものなのか、なぜ採用されたのか。

1-1 コピーコントロールCDとは何か
1-2 コピーコントロールCDの発生
1-3 日本にて現在採用されているコピーコントロールCDの方式
1-4 コピーコントロールCDの問題点
1-5 音楽著作権における訴訟事件

第2章 コピーコントロールCDの採用前と採用後

コピーコントロールCDを採用することによって音楽CDの売上や不正複製はどのように変化したのか。

2-1 コピーコントロールCDを採用する前と採用した後でのCDの生産数における比較
2-2 音楽CDの生産数減少の要因とCD-R/RWへの録音の実態
2-3 コピーコントロールCD採用後にも生産数が減少している要因

第3章 今後の音楽業界の動向と著作権の行方

不正複製の氾濫を防ぐために採用されたコピーコントロールCDは正解だったのか、あるいは失敗なら今後どのように著作権を保護していくのか。

おわりに