【第四十五化誕聖日】 |
・画面下三分の二を、図のように九分割して分析を行なう。
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現行本解説 第四十五化 弘釋教 太上老君、將欲再弘浮屠教法 太上老君、將に再び浮屠教法を弘めんと欲し、 以周莊王九年、乃於梵天命煩陀王、乘月精 周の莊王の九年を以って、乃ち梵天に於いて煩陀王に命じて、月精に 乗りて 騎白象、託■(まだれに陰)天竺國摩耶夫人 白象に騎りて、天竺國の摩耶夫人に託■して、 爲淨梵王之子 淨梵王の子と爲す 至十年甲午四月初八日生於右脇 十年甲午の四月初八日に至りて、右脇より生まる。 |
【注釈】 ・浮屠教法……浮屠は仏陀の転音、浮屠の教法は仏法の異名。 ・周莊王……荘王(紀元前696年 - 紀元前682年) ・梵天……色界の初禅天の王。十二天・八方天の一 ・天竺國……インド |
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【解読】 一、 中央C…中空に浮いた浮雲の上にある丸い物体は何でしょう?また、その円内に描かれているものは何でしょう? さらにこれらはどこに向かっているでしょう? 回答 月精と呼ばれています。円内は白象です。「解説文」乘月精、騎白象 ただし本来は日精でした。(資料1参照)。第十八化と差別化するため月精になったものと思われま す。 これらは、母親の体内へ入り込んでいます。 資料1『太子瑞應本起經』(支謙訳、大三、四七三中・下) 菩薩初下、化乘白象、冠日之精、因母晝寝、而示夢焉、從右脇入…… 資料2『折疑論』卷第一 聖生第二 駕日輪香象、託陰王宮、以大夫人摩耶爲母、 資料3『太子瑞應本起經』(支謙訳、大三、四七三中・下) 菩薩初下、化乘白象、冠日之精、因母晝寝、而示夢焉、從右脇入……化從右脇生堕地、即行七歩、 二、右側A…室内に描かれている三人の女性のうち、中央の女性が釈迦(ゴータマ・シッダールタ)の母親です。釈迦の 母親と父親の名前は何と言うでしょう?また、釈迦は母親のどこから生まれてきているでしょう? 回答 母・摩耶夫人、父・淨梵王 「解説文」以周莊王九年、…託■(まだれに陰)天竺國摩耶夫人、爲淨梵王 之子… 右脇から誕生しています。「解説文」四月初八日生於右脇 資料4『修行本起經』巻上 菩薩降身品第二(竺大力・康猛祥訳、大三、四六三中・下) ……夫人攀樹枝、便從右脇生堕地 資料5『折疑論』卷第一 聖生第二 駕日輪香象、託陰王宮、以大夫人摩耶爲母…… 三、左側FGH…釈迦が産湯に浸かっている場面です。湯を浴びせかけている龍は、何頭いるでしょう? 回答 五頭です。ただし本来は九頭でした。(資料5参照)ここも第十八の九頭と差別化するため少なくしたの だと思われます。 資料6『普曜經』巻八 化舎利弗目連品第二十七、(竺法護訳、大八、五三四上) 釋梵四天王、咸来啓受、九龍浴身…… 資料7『佛祖歴代通載』巻第三 聖生第二 生時九龍吐水、金盤浴身、周行七歩…… 四、本来、仏伝にありながら画かれていない場面にはどのようなものがありますか? 回答 ○生れ落ちてすぐ七歩あるいた。(第十八化で使ったので省略したのだと思います。) 資料8『太子瑞應本起經』(支謙訳、大三、四七三中・下) 菩薩初下、化乘白象、冠日之精、因母晝寝、而示夢焉、從右脇入……化從右脇生堕地、即行七歩、 資料9『太子瑞應本起經』(支謙訳、大三、四七三中・下) 化從右脇生堕地、即行七歩、 ○獨尊の宣言 資料10『佛祖歴代通載』巻第三 聖生第二 生時九龍吐水、金盤浴身、周行七歩、自言、吾受最後生身、天上天下、唯吾独尊…… 資料11『折疑論』卷第一 聖生第二 右脇而生、於時地搖六震、天雨四華、~捧金盤、龍吐香露、即能縱行七歩、目顧四方、一手指天、一手指地 曰、天上天下、唯吾獨尊、…… |
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