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今日は星のお山の星祭 おサルのウッキー 小鳥のピヨコ 小象のパオタ てっぺん目指して進むのさ (唄)「曇りが晴れるや、気持ちも晴れるや」 3匹は歌うのが大好き |
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A3匹がしばらく道を進むと、 「おや?」 ウッキーは指をさして言いました。 大きな道の真ん中で、誰かがぽつんと座っています。 ……だれだろう? |
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Bそれは、ホタル君でした。ホタル君は、泣いていました。 うわーん、うわーん 大きな声で、泣いていました。 どうしたの? 3匹が尋ねても、うわーん、うわーん 「悲しいことがあったのかな いやなことがあったのかな?」 うーん、うーん 3匹は考えました。 |
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Cうーん、うーん すると、ピヨコが、「歌おうよ」と言いました。 二人は、「さんせーい」 そうだねん、そうさ ぼくらはゆかいな、音楽隊歌うと気持ちも晴れるよね どんどんぴー どんどんきー (唄)「曇りが晴れるや、気持ちも晴れるや」 3匹が歌っていると、お山のみんなも集まってきました どんどんぴーぽこ どんどんきーこん |
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D少し離れた林の向こうで、お母さんホタルとお父さんホタルが、おや、誰かを探しているみたい。 「どこにいるのホタル、ホタル!!」 どうやらホタル君を探しているようです。 するとお父さんホタルが、「向こうから何か聞こえてこないかい?」 (唄)「曇りが晴れるや、気持ちも晴れるや」 ザッザッザッザ 二人は歌が聞こえる方へ、走りました。 向こうに誰か……いるかもしれない。 |
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E林を抜けると、そこにはホタル君がいました。 「おかあさん!!」 ホタル君は思ひっきりお母さんんの胸に飛び込んで、なきました。 |
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F「寂しかったよー、わーん」 「怖かったよー、うわーん」 ひとりで泣いていたホタル君。強い風に飛ばされてふたりとはぐれちゃったみたい。 「お帰りホタル」 お母さんはホタル君をぎゅっと抱きしめました。 日が暮れるまで抱きしめました。 日も暮れてそろそろお別れの時間です。ホタル君は皆と約束しました。 「また歌おうね」 ホタル君は何度も何度も振り返りながら、ゆっくり空へ飛び立ちました。 3つの光がぴかぴかぴか。 |
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G空はすっかり真っ暗です。 星がキラキラ、静かな音楽。 今日は楽しい星祭 「あれ、ホタル君かなあ」 |
おしまい | |